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人々の交流の場であり続ける 百年を超える老舗の銭湯「竹の湯」

今回お邪魔したのはこちら。

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大正2年創業で106年という歴史をもつ下町の銭湯「竹の湯」さんです。

ちょっとわかりにくいですが、上にはなんと、マンションが建っています!(^_^;
下町の銭湯さんの中では、かなり見つけやすい部類に入ると思いますよー。

竹の湯さんは、銭湯といっても、泉質は温泉として認定されています。しかも天然温泉!
源泉は竹の湯さんの地下に湧いているんですよ。

そのお湯は「黒湯」と呼ばれるもので、透明ではないけど黒いわけでもありません。琥珀色っていうんですかねぇ。
 

黒湯は、樹木や海藻など植物由来の成分が長い年月を経て水中に染み出してできた鉱泉で、ひんやりした温度の冷鉱泉であることが一般的です。
その成分から、湯冷めしにくく、美肌効果もあるとされています! (^_^

竹の湯 看板娘

看板娘 まりちゃん

まりちゃん
いらっしゃいませー!!!

元気に出迎えてくれたのは、看板娘の「まりちゃん」こと、まりこさん。ここの従業員は、創業者のおじいさんの孫である3代目の女将さんと旦那さん、その娘さんの一家と、掃除など裏方担当の2人、そして番台に立つまりちゃんの6人。

まりちゃんは通いで来ているけれども、ほとんど毎日番台に立ってお客さんを出迎えています。
でも、ちょっと顔が見えないと「あれ、いつもの子は?」「まりちゃんに会わないと元気が出ないよ」と、お客さんに残念がられてしまうほどの癒し系キャラ。
 

お風呂場のほうに入らせてもらいましょう。失礼しまーす♪
清潔感がありますね。お湯は黒湯です。

内観

黒湯

創業百年にあたる2012年にリニューアルしたときに、水風呂をつくったそうです。水風呂は源泉そのままなので「成分が濃くてうれしい」と、銭湯通の間では水風呂が人気ナンバーワン。

黒湯は、真っ白なタオルには少し色がつくことがありますが、地元のお客さんは「味が出ていい」といって“竹の湯専用タオル”を用意しているのだとか。

一方で、近くに大使館が多かったりする土地柄からか、外国人のお客さんも多く、中には「肌が黒くなっちゃうの…?」と聞いてくる人もいるそうです。

というのも、竹の湯のご主人は色黒で、その肌の色を見て「もしかして…」と思うらしいんですね。「毎日うちの湯に入っても肌は黒くならないから安心して!(笑)」というのが、竹の湯定番の笑い話のひとつになっているほど。 

タネを明かすと、ご主人はマリンスポーツが好きで日焼けしているのだそうです(笑)

それでは、銭湯の裏側も少し紹介させてもらいましょう。

裏には、ボイラー室、ろ過器、そして下風呂と呼ばれる汲み上げた地下水を溜めておく水槽があります。水槽は透明な白湯用と、源泉の黒湯用の2つ。汲み上げた透明な地下水はボイラーでいったん90℃まで温められ、温度が調整されたあと、お客さんのいるお風呂場に供給されます。
また、黒湯の源泉は17℃くらいなので、90℃の白湯で温度を調整して湯船に送られます。つまり、竹の湯のお湯は、カランもシャワーもお風呂も、すべて水道水ではなく肌に滑らかな地下水なのです!

竹の湯のような昔ながらの銭湯は、以前は他にもあったのですが、いまは竹の湯が十番で唯一となってしまいました。
午後3時半にオープンだけど、雨でも地元のお客さんは3時くらいから待っています。常連さんたちにとっては、一番風呂を楽しみに、おしゃべりをしながらオープンを待つという過ごし方が当たり前になっているみたいです。

また、平日は地元のお客さんがほとんどですが、土日などは温泉というキーワードでやってくる若い人や一見さん、外国人なども増えています。荷物の一時預預かりを行っているので、ランナーさんにも優しいお風呂屋です。

看板娘

麻布十番新聞
お客さん同士で友だちになったり、独特な交流の場になっていておもしろいですよね。地域のコミュニティの要になっているという気がします。

まりちゃん
客層が増えたことで、外国語を話せるお客さんが外国人のお客さんを助けてくれたり、微笑ましい光景を見ることも。逆に、お客さん同士で衝突した時は…譲り合いの気持ちをもって協力してほしい。

麻布十番新聞
確かに…麻布十番新聞もこの前入浴した時に年齢、国籍が違う人が多くて驚きました!色々な人がいるからこそ協力が大切ですね。

ご自身が心がけていることなどはありますか?

まりちゃん
笑顔で迎えて笑顔で帰ってもらうことかな。

お客さんから聞いてびっくりしたのは、
「ここはいいねぇ。銭湯なのに『いらっしゃいませ』って言われる」

「えっ、言われないの?」って(笑) 

子どもの頃から銭湯を利用してるけど、やっぱり愛想よく挨拶されたり声をかけてもらった方が気持ち良く過ごせるんじゃないかな。愚痴や小言まじりでもいいから、「今日はこんなことがあったよ」って気軽に話せるような場所にしたい。お風呂だけじゃなくトータルで、いい気持ちで帰ってもらいたいから。

 
麻布十番新聞
いや〜、こんな「ほっ」とできる銭湯が近くにあったら、やっぱり通いたくなりますね! (^_^

まりちゃん

 
 

ちなみに、まりちゃんはふだん動きやすいように髪の毛をおだんご状にしていますが、ごく稀に髪の毛をおろしたバージョンに会えることがありますよー。

ライター Sawa

 
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麻布黒美水温泉 竹の湯
住所 南麻布1-15-12 麻布十番2-12-9
TEL 03 3453 1446
営業 15:30~23:30
定休日 月曜日 金曜日(祝日問わず)

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